福岡県直方市にある植木という町。ここには、日本全国でも珍しい庚申塔(こうしんとう)があります。
それは、「七鬼神」という文字が刻まれた庚申塔。植木の町なかには、合計で4基、この「七鬼神」庚申塔が祀られているそうです。
それにしても、この「七鬼神」というのは、何なの?そもそも七鬼神は庚申塔なの?そんな謎の多い七鬼神については、こちらの書籍に詳しく書かれています。
七鬼神が庚申塔であるという根拠については…
・植木では元日に七庚申詣りをする
・鞍手地方では正月七日を庚申の誕生日とし初庚申をする
・庚申さんは七人のお伴をつれている
・ 庚申さんに供養すると七倍にして返してくれる
・一年のうち庚申の日が七回ある七庚申の年はよいことがある
…という云われが伝わってて、庚申は数字の七に関係が深いようですね。
また、鬼神については…災いをもたらす神は、敬うことによって幸福をもたらす…という御霊信仰(ごりょうしんこう)というのがあって、この御霊信仰から「鬼神」も敬えば、福をもたらしてくれる、と考えられつけられたそうです。
植木の七鬼神庚申塔 場所
そんな、直方市植木町にある七鬼神庚申塔を、三基見つけたので、アップしてみたいと思います。まずザザっと挙げてみると…
2.県道98号線沿いの庚申塔
3.植木交差点近くの庚申塔
ひとつひとつ場所をご紹介します。
1.日吉神社の庚申塔
日吉神社の庚申塔は、神社参道脇に祀られてました。階段を登っていく途中、右側に三つ石塔・祠があり、その一番左側。
文字部分が削れ、見えにくかったのですが、たしかに七鬼神と刻まれていました。
地図:Google マップ
2.県道98号線沿いの庚申塔
県道98号線沿いの庚申塔は、詳しい場所がわからなかったので、一番見つけにくかった。車で、町なかをぐるぐるまわってて、たまたま見つけられました。ちょうどT字路になっている場所に祀られてました。
地図:Google マップ
付近には車を停められる場所がなかったので、空也上人木像が祀られているお堂の脇スペースを、ちょっと借りました。
地図:Google マップ
ほんとに、住宅街のなかにポンと現れた感じです。周りは比較的新しい家屋が並んでいるのに、この場所に昔ながらの信仰が残されているのは、なんだか不思議な感じがしました。
こちらも、日吉神社の庚申塔と同じ自然石を利用したものでした。それにしても、庚申塔は細長く、三日月型の形体をしているものが多いように感じます。
3.植木交差点近くの庚申塔
植木の交差点で、信号待ちをしていると、この石塔を見つけました。比較的、最近つくられたような新しい石塔に「七鬼神」。なんだろう?と興味を持ったのです。
遠賀川の堰の上に祀られてて、おそらく植木の町を、水害から守ってきた庚申塔なんでしょう。
地図:Google マップ
庚申塔の世界は、まだまだ知らないことがたくさんです。地道に調べていきたいと思います。