北九州市の門司区には、庚申塔さがしに、足をのばしたことがありませんでした。門司の町には、古い街並みが残っている場所もあり、庚申塔を探してみると案外みつけることができるんだという、発見がありました。
今回は、門司区の八坂神社に、庚申塔があるという情報を得て、行ってみることにしました。
地図:Google Maps
拝殿に向かって右側に庚申塔群…「猿田彦」の名前のみが記されているので”道祖神”と呼びます…が祀られていました。
この岩の形は、穴がぼこぼこと開いていて奇妙ですが、海辺にある海蝕岩にこのような形体の岩が多いように思います。海の波によって、岩のやわらかい部分が先に削られて、このようなぼこぼこの形になったのでしょうか。
海蝕岩を使った道祖神は見たことがなかったので、新鮮でした。門司は海辺の町だけあって、こういう特徴的なものがみられるんでしょうね。
↓こちらは、通常の形体の岩でつくられた道祖神。
↓こちらは「興玉神」と刻まれています。猿田彦となにか関係があるのか、調べてみると、こんなことがわかりました。
これは”おきたまのかみ”と呼び、猿田彦大神を指すか、または、猿田彦大神の子孫である大田命の別名なんだそうです。名前は違えど、この石塔も道祖神の一種のようです。
一番右側に、もうひとつ↓こんな石塔が祀られていました。こちらは、表面に刻まれている文字が、”神”のみ判別できる程度で、全部は読み取ることができませんでした。
これら石塔群は、門司区の大里本町各所に祀られていたのを、町の開発とともに、ここ八坂神社に集められたと考えられます。