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福岡県在住。九州北部を中心に史跡を巡っています。巡った場所は、各記事に座標値として載せています。座標値をGoogle MapやWEB版地理院地図の検索窓にコピペして検索すると、ピンポイントで場所が表示されます。参考にされてください。

めずらしい記銘の庚申塔 「巷大神」 

場所:福岡県糸島市志摩 野北 間少路

地図:Google マップ

庚申塔に刻まれている碑銘には、いろんな種類があるんだなと、「志摩町庚申塔」(志摩町教育委員会)を読んでわかってきました。今回の庚申塔は碑銘が「巷大神」。

 

おそらく「こうたいじん」と呼ぶんでしょう。巷は「こう」または「ちまた」と読むそうで、意味は「人家の集まった中の小道」、「一般世間。庶民の世界」、「道が分かれる所」。

 

庚申塔(こうしんとう)の庚と、巷の「こう」をかけたんでしょう。それと、祀られている場所から「道が分かれる場所」に祀られる神様、という意味も含めて「」の文字を当てたと考えられます。

志摩町庚申塔」(志摩町教育委員会)では、この庚申塔の詳細な情報が記載されています。

建立年:弘化4年(1847年)

銘文:弘化四年丁未八月

石材:花崗岩

現存高×最大幅(㎝):119×58

 

 

志摩町内の庚申塔の材質は、ほとんどが花崗岩(かこうがん)で、このあたり一帯が溶岩で形成された地域だということがわかります。

 

それにしても、巷大神という碑銘は初めてお目にかかりました。